
”微生物が持続可能な農業を実現します。”

岐阜の農家が試験的にBNA128を施用したところ、大根が大きくなりました。
生物科学研究所が作った農業用微生物のご紹介。


大阪府堺市のラボ 2019.9
微生物って何?
どんな種類がいるの?
どこにいるの?
形は?色は?食べれるの?
ミジンコとかミドリムシのこと?
誰だってそう思います。
残念ですが(T ^ T)
微生物ほど私達に密接に関係する重要な生物はこの地球上には存在しないのに。
何より、地球に酸素が大量にあるのも微生物のおかげですから。
身近なところでは、お酒や味噌、漬物、パンに納豆、ヨーグルトなどの日常的な食品から医薬品まで、ありとあらゆるところで私たちと密接に関わっています。
そんな微生物ですが、肉眼ではどこにいるかは見えません。
微生物は、顕微鏡を使って見える程の小さな小さな生物です。
しかも私達と微生物は、生まれた瞬間からいつも一緒に生活しているので身近すぎて意識しないと忘れてしまいます。
たとえば、私たちの身体には100兆個以上の微生物が住みついていて、私たちと
微生物たちは毎日、お互いに助け合いながら生活しています。
ヒトの細胞が60兆個と言われますから微生物100兆個は驚きの数です。
口腔内だけでも100億個以上。腸内には100兆個が住んでいて栄養素の補給や病原菌と戦って私たちの生命維持に大きな貢献をしてくれています。





しかも、このレベルの顕微鏡

この様な微生物、もちろん農業分野でも、とても大きな役割をしています。
最新の研究では、「肥えた土」=「土壌中に有益な微生物が多い。」
逆に、「痩せた土」=「有益な微生物が少ない。」ことが分かってきました。
有益な微生物の数量の多寡が、土壌の品質を決定しています。
例えば、私たちはよく、畑や田んぼを耕すと言いますが、耕すとは、家庭菜園なら手作業、農家ならトラクターで畑や田んぼの土をよく掘り返すことですよね。大変な手間と労力を要する作業です。

では、なぜ大変な思いをしてでも土を掘り返すのか?
答えは、土の中にいる有益な微生物に空気(窒素、酸素など)を与えて元気にし、増殖させて、その数量を増やすためです。
微生物の数を増やせば、水捌けの良い、根も伸びやすい「よく肥えた土」になり、健康な野菜が育つ環境が出来上がります。

ところで、私たちは野菜を育てるとき、畑に油かす、魚かす、骨粉、牛フンなどの有機肥料を撒きますが、そのままでは野菜は肥料を吸収できません。
(野菜は肥料のままでは食べれないのです。)
野菜が有機肥料を吸収する(食べる)とき、微生物が肥料(有機物)を窒素、リン酸、カリなどの無機物に変えています。
畑に微生物が大量にいなければ、多量の有機肥料を施肥してもお金と時間、労力が無駄になります。

近代農法の主役である化学肥料は、微生物の役割を省いて直接、野菜に無機物を与えることで、外見的には完全な野菜を作ります。
それと同時に化学肥料は、微生物の食と出番を奪います。

さらにその上に、農薬を散布します。
農薬は、虫も殺しますが微生物も殺します。
その結果、土壌中の有益な微生物はいなくなります。
土は痩せ(病害菌が生じても殺菌力を持った有益な微生物がいなくなっ)ているため、農薬使用以外で病害菌を駆逐することができない上、連作障害も起こりやすくなります。


病原菌と連作障害に対応しようとする営農家は、借金してでも年々高騰する化学肥料と農薬をますます購入して使用することになるので、野菜の育成栽培コストが上昇して行きます。
しかしながら、農業生産とその流通のグローバル化もあって小売価格は抑制されるため、農家経営は、さらに逼迫度が増していきます。



ここでも、1980年、A・トフラーが「第三の波」で予測した通りになりました。
有限で環境負荷の大きな化石燃料と鉱物資源から作られる、第二の波の時代(工業化時代)の産物である化学肥料を使用している間は、営農家は、負のスパイラルから抜け出れません。


「第三の波」の時代である21世紀は、遺伝子や微生物を主軸にしたバイオテクノロジーによる「生物学的農業の時代」です。

そして、日本は今もなお、世界の微生物学研究のトップランナーです。
例えば、菌を使ってお酒に香りを付けるなんてこと、日本以外には出来ません。(^_^)v


BNA128 (商標名:有機の素)
BNA128は、微生物学の世界的権威で、大阪府立大学農学部の名誉教授である坂井拓夫博士が、農学者として、日本の農業とそれを担う農家の将来を憂い、農家が農薬や肥料に掛ける経費を3割削減しながらも生産量を3割増加させることで、農業所得を倍増し、しかも長期的、持続的に自然環境と調和する農業を広めたい。
その強い思いで研究開発した、人や環境に安全、安心な農業用微生物資材です。
このBNA128には、日本で最初に生物特許を獲得した、病害菌を駆除する菌が使われています。


BNAの「BN」は、Bacillus subtilis var. natto (バチルス・サブチリス・ナットー)のこと。
この菌は、稲わらを始め自然界に広く分布する環境の浄化や脂質の分解に優れた枯草菌(こそうきん)の仲間の学名です。
単純に言うと、あの納豆菌の仲間ということ。
しかし、ここが大事なポイントです。
単にバチルス・サブチルス・ナットーと言うだけでは、人間とか日本人とか言ってるようなものです。
ただ日本人と言っても、背が高い低い、勉強が得意不得意、サッカーは上手いけど卓球は下手など、みんな一人一人違いますよね?
顔も性格も、体格、能力もみんな違います。

画像:微生物バチルス・サブチルスBacillus subtilis
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
微生物も同じです。
一言でバチルス・サブチルス・ナットーと言っても一つ一つの菌が持っている能力の違いは千差万別、無限にあります。
なので、特別の目的を達成できる菌株を探すには、その目的にあった能力選抜テスト(スクリーニングscreening)が必要になります。
様々な病害菌を殺菌・滅菌しつつも、野菜なのでヒトや動物が食べても安全、安心なことが長年に亘り実証済みで、しかも、他の有益な微生物たちがその周りに集まってくることが分かっている。
そんな、スーパーヒーローのような菌を、自然界に無限に存在する菌の中からスクリーニングによって見つけ出す。
何十年にも及ぶ膨大な時間と人手、努力、お金、探究心、そして何よりも運。
すべてが揃っても難しい仕事。
そんな奇跡が、「BNA128」として結実しました。

シイタケ の施用テスト(赤線右側に施用)
この「BNA128」は、Bacillus subtilis var. nattoのBNの後ろに「A128」を付けて表示することで一般的な納豆菌とは区別しています。
まずNo.「A」菌は、日本で初めて”生き物”が特許として認められた菌。
(それまで、生物は神様がつくったものという理由で、日本では特許取得が認められていませんでした。)
A菌は、病原菌の殺菌作用がある抗生物質を作り出すことが公的に認められて日本特許を取得しました。
またA菌は、成長フェロモンを出して植物を立派に成長させます。
次のNo,「12」菌は、油粕、鶏糞、牛糞、魚粉、米糠などの有機物を分解する能力が高い菌。
そして、末尾のNo,「8」菌は、アミノ酸をたくさんつくる菌。
BNA128は、この3つの菌を組み合わせました。
その上で、1グラムあたり、10の11乗という他の微生物資材は桁違いの菌濃度に凝縮しました。
他の微生物資材は、多くて1グラムあたり10の5〜6乗程度の菌数。
つまり、他品とBNA128とは、10万〜100万と一千億の違い。
だから、菌投入時の威力が、まるで違います。
そのため、同じタネからなのに、びっくりするほど大きな大根が出来るのです。
(ページ最上部写真)

ほうれん草の施用テスト(タイ大学)

ごぼうの施用テスト(大分県)
日本には、微生物利用を呼称した農業用微生物資材が無数にあります。
その中で、ただ一つだけ、「植物、動物(ヒトを除く)、水、土壌、家屋又は畜舎の殺菌又は滅菌方法」として日本特許を獲得した菌株を配合した、公的に認められた農業用微生物資材。
唯一、本格的なバイオテクノロジーによって生み出された農業用の微生物資材。
それが、この「BNA128(有機の素)」です。
