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石油(炭化水素)を微生物(生物)で分解する。。
環境汚染は回復できる。SDGsに貢献\(^o^)/バンザ〜イ
初めに、この事実をご覧下さい。 百聞不如一見。 Seeing is believing.
2020.夏。この道60年を超える日本屈指の微生物学の権威が、
あっと驚いた微生物(バシルスBacillus属)による石油(機械油)分解実験の様子です。
実験開始
石油が菌を入れた液体培地の上部(2本線線の間)に浮いている。
30分後
上部の油に下部の液体培地にいる菌が取り付いて分解を始めた。油の乳化と菌の増殖による白濁が見られる。
24時間後
油が乳化し液体培地と混濁した様子。
2本線の間にあった油は無くなった。
次に、
石油を菌が分解しているところの顕微鏡写真です。(400倍画像)
先ずは、菌の培養液に石油を入れて30分後の顕微鏡写真
大きな円は石油の玉。
周囲の多数の白い粒が菌。
ところどころ、油の円に菌が頭(体?)を突っ込んでいます。。
次は、菌の培養液に石油を添加して13日後の顕微鏡写真
油を菌が分解したため、油の円が減少しました。
菌も石油(栄養源)が無くなったので減少しました。
最後は上の2つの中間時点の顕微鏡写真
菌が石油を分解して油の円が小さくなっている様子と、これから菌が分解しよう(食べよう)とする油に沿って菌が集まっている様子です。
いかがですか?
どの写真も驚愕ものですが、特に試験管実験の2番目、わずか30分で菌が石油を乳化、分解し始めている様子の写真。
(実は、実験開始15分時に乳化が始まっていたのですが、その時、あまりの驚きと嬉しさで撮影を忘れてしまったのです。まったく残念です。(T ^ T))
そして、さらに決定的なのは、顕微鏡写真の3番目。
菌が石油を分解した(食べた)残滓と、まるで菌の「ひと狩りいこうぜ!」の声が聞こえてきそう驚異の画像。
注1:顕微鏡撮影は専門家によるものですが小細工はしていません。 (^。^)
注2:写真を転用する場合、出典元(このサイト)を明確にしてね。v(^。^)
次に、これはあくまでも坂井博士の仮説です。
数えきれないほどの実験と観察を続けているうちに気づいたそうです。
微生物が石油を分解するメカニズムは、微生物が石油を合成する炭化水素の鎖を切っていくことで起こると考えられますが、その際、石油を分解する微生物は、どうやら2段階で石油を分解しているように感じられるそうです。
1段階目は、油を乳化(界面活性剤を産出)して油を微小にする。
2段階目は、小さくなった油を栄養源にする。
バチルスの菌株を接種後、潤滑油が乳化され、油玉が小さくなっている様子の顕微鏡写真。
(タイプミスはご愛嬌ということで🙇♂️)
ここで、微生物が界面活性剤を作り出すことについて、以下に独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITEナイト)の見解をご紹介します。
「(石油などの)「疎水性の高い物質を微生物が細胞内に取り込む方法としては、現在のところ、以下の3つの方法が考えられています。
(1)水に溶けているものだけを取り込む。
(2)界面活性剤(バイオサーファクタント)を合成し、疎水性物質を1μm以下の微粒子に乳化して取り込む。
(3) 疎水性物質の表面に付着して直接取り込む。
ここでは、(2)のバイオサーファクタントについて説明します。
微生物が疎水性の高い物質を取り込む際、バイオサーファクタントと呼ばれる界面活性剤様の物質を作り出して炭化水素を乳化します。乳化された炭化水素は1μm以下の微粒子となって水中に分散し、細胞内に取り込めるようになります。この方法では水への溶解速度に関係なく炭化水素を取り込むことができるため、(1)の方法よりも分解速度が速いことが特徴です。
サーファクタント(surfactant)とは英語で界面活性剤のことであり、バイオサーファクタントとは生物が作り出す界面活性剤のことです。石油分解菌の多くは、石油を分解するときにバイオサーファクタントを細胞外に分泌することが知られています。彼らは、石油を細胞内に取り込むためにバイオサーファクタントを使っているのです。
ー 中略 ー
バイオサーファクタントは、一般に、人工的に合成された界面活性剤よりも生物に対する毒性が弱く、生分解性が高いです。
そのため、化学分散剤に替わるものとして石油汚染サイトの浄化に役立つのではないかと期待されています。」
※石油を分解する微生物についてのNITEのページ →
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